郵政民営化委が審議状況を公表、限度額の是非や結論時期明記せず
中途半端な結論を出す、問題を先送りにするだけの人、団体には決断力がないので機会損失に成りかねません。
「遅きに失する」という概念がないと思われます。
郵政民営化委員会は28日の会合で、ゆうちょ銀行やかんぽ生命の限度額引き上げの是非を含めた調査・審議の状況を文書にまとめました。
引き上げについて委員会の見解は示さず、増田寛也委員長は会見で、結論を出す時期は未定と述べるにとどめたそうです。
郵政民営化委が審議状況を公表、限度額の是非や結論時期明記せず (ロイター) - Yahoo!ニュース
これでは完全民営化してもうまくいかないだろうなと思ってしまいますね。
今回はこの問題を通して、仕事を行う上で意識することについて考えてみます。
「結論は未定」で納得出来ますか?
今回の問題に限らず、仕事を行う上で期限を守ることはとても大切です。
納期はもちろん、打ち合わせの時間などであっても時間は厳守しなければなりません。
もし想定もしないトラブルが起こり、その約束が果たせなくなったときは、必ず先方に理由を添えて連絡して然るべきですし、更に言えばその場で代替案を出す(リスケジューリングする)ことがベターですが、どうしても決められないときはなるべく早くに追って連絡することが望ましいです。
今回のように結論が出せなかったときは「○○迄には結論を出します」「次回までの宿題とします」と、次の指針(期限)を明確に伝えることが望ましいでしょう。
これは仕事に関わらず、人と人のコミュニケーションの上でも大切なことだと私は考えます。
例えば、あなたが商談を行っていて「じゃあいつ結論をいただけますか?」と質問したとします。
営業から返ってきた答えが「未定です」だったらどう思いますか?
もうそれだけで「この人(会社)は信用できないな」と判断するでしょう。
逆に営業側から考えてみます。
色々確認すること、持ち帰ってみないと分からないこと・・・
要因は色々ありますが、「未定です」という返答は先ずありえないことは分かるでしょう。
「持ち帰って直ちに確認し、○○迄にはご連絡いたします」という筈です。
(しかし、その後の「ご連絡」をしない営業の方は結構います。言わずもがな、これも信用を失います。)
このように、(特に)仕事においては時間は厳守するべきなのです。
結論を出せない(出したくない)人や組織
委員会はすでに国民から意見募集を行ったほか、関係各団体や金融・総務両省庁、日本郵政グループからヒアリングを行った。文書では、ゆうちょ・かんぽの金融2社の「規制緩和」について賛否が分かれたと記すにとどめ、委員会としての考えは明記しなかった。今後、「必要な論点を抽出し、郵政民営化を成功させる観点から考え方を整理していきたい」とした。
明確な考えすら示さない、結論を出せない(出したくない)人や組織が物事を動かせるとは私は到底思いません。
結論を出せない(出したくない)のは、失敗したときの責任を負いたくないからです。
そんな覚悟もない人や組織が物事を動かせるわけがありません。
世の中に完全な正解なんてありません。
だからこそ、大切なのは「完全な正解を探して結論を出す」ことではなくて、「結論を出した上で正解になるように行動する」ことだと私は思います。
お客様は営業である「あなたの振る舞い」も判断材料にしている、あなたを通して「企業の振る舞い」をみて判断しています。
曖昧な答えは不誠実ですし、「お客様と一緒に正解にする」という気持ちをしっかり伝えましょう。