【経済】JR九州、豪華列車ななつ星5たび値上げ
サービス、商品の値上げは、値上げをしてもそれでも乗りたいという需要がある、望まれているからこそ出来ることだとも言えます。
JR九州は、豪華寝台列車「ななつ星in九州」の2017年3~9月出発分の料金を、5万~10万円アップすることを発表しました。
値上げは2013年10月の運行開始以来5回目のことです。
1室2人利用の最高額(3泊4日コースで3~5月出発の1人分)は現行85万円が95万円となり、運行当初から比べると40万円も高くなります。
<JR九州>豪華列車ななつ星5たび値上げ 5~10万円↑ (毎日新聞) - Yahoo!ニュース
しかし、それだけ高額な値上げをしたにも関わらず、予約は殺到しているとのこと。
「それでも乗りたい」という需要があるからこそ成り立つ値上げであり、そしてそのサービス体験にはそれだけの価値があると消費者(お客様)は判断しているからこその値上げだと言えそうです。
更に質と価値を上げるための施策を実施
来年3月の出発分から、組子の制作や茶道、豆腐作りなど体験できるプランを新設するため。車内サービスもさらに充実させるという。
今年10月~来年2月出発分の予約平均倍率は24倍で、高い人気を維持している。
もちろんサービスの提供を行う側としても、安易に値段を上げるだけの施策を行うだけではありません。
提供するサービスの質、価値を上げる努力も行っています。
消費者(お客様)もただ値段が上がるだけではなく、その分受けるサービスの質、価値が上がるからこそその値段に納得しますし、満足度も高くなります。
また、「高級寝台列車の旅」というパッケージは他にサービスがない、事実上独占市場でもあるので、他のライバルサービスが登場して競争原理が働く前に値段を上げておくという目論見が全くなかったこともないでしょう。
納得し満足度を上げることでリターンを得る
私たちの仕事でも同じことが言えます。
ただ値段を上げるだけでサービス、商品の質は同じままでは消費者(お客様)は納得しません。
値上げをするには提供される側にも理由が必要であり、その理由が納得できるからこそ値上げにも納得するのです。
これは提供する側が得をしてはいけないという意味ではありません。
消費者(お客様)が納得し満足度を上げることで得をする、リターンを得ることこそが商売の、そして仕事の王道であると私は考えています。