【iPhone】アップル、日本の部品製造業との取引額は3.6兆円
あなたのお使いになっているiPhone、実は多くの日本企業の技術、部品が使われていることをご存知ですか?
米アップルが2015年に部品を調達するなどの取引を行った日本企業は865社に上り、取引額は計3兆6000億円規模に上ることが分かりました。
取引企業数は本国のアメリカを除くと最大級の規模で、世界的なIT(情報技術)企業を日本の技術力が支える構図が浮き彫りになったと記事では伝えています。
アップル、日本の部品製造業との取引額3兆円超 (読売新聞) - Yahoo!ニュース
日ごろ使っている製品が実はほぼ「メイド・イン・ジャパン」の製品であることを知れば、なぜだか愛着も沸いてくるのではないでしょうか?
アップルの異例の発表
これはほんの一例ですが、iPhoneには以下のような技術、部品が使われています。
- ソニー:高性能カメラの部品である画像センサー
- 東芝:データを記憶する半導体のNAND型フラッシュメモリー
- ジャパンディスプレイ:画像に用いられる高繊細な液晶パネル
- 帝国インキ製造:画面を囲む枠に使われる塗料
- ファナック:本体を生産する機械を製造
また、アップルがこうしたデータを公表する、個別の国の取引状況を明らかにするのは異例のことでもあります。
これは日本のスマートフォン市場でのiPhoneは、50%超の占有率があることから、日本は重要市場であることを考慮した(アピールを含めた)上での発表だとみられています。
更に言えば、アップルは日本企業の技術力に着目したからこそ、幅広い取引網を築いてきたという証拠だとも言えるでしょう。
依存しすぎることもリスクとなる
世界的な大手企業と日本企業が取引が密であるということは内需拡大にも繋がりますので、とても喜ばしいことではありますが、何事も依存しすぎることはリスクになることもあります。
また、取引額だけを見ればとても巨大な数字ではありますが、取引形態で見れば下請けという側面もあり、それだけ日本企業は技術はあってもヒット商品となるオリジナル商品を生み出せていないということも事実であると言えるでしょう。
これは私達の仕事と一緒であり、一つのサービス、一つの会社の依存することはいざそこがダメになったときに一転して最大のリスクにもなりえます。
こうならないようにリスク分散を絶えず考えることはもちろんですが、すぐには生み出すことは出来なくても、オリジナル商品、サービスを提供できるように日々努力していくことが肝要だと言えるでしょう。