【東急】香りでおもてなし=2月から沿線駅で
無条件で賛成・・・とは言えないですね。
東京急行電鉄が、リラックス効果のあるラベンダーなどの香りを出す機器を2月1日に沿線駅の改札口や渋谷駅の案内所に設置すると発表しました。
駅の魅力向上に取り組む「いい街 いい電車 プロジェクト」の一環とのことです。
私の正直な感想を述べるなら、これは過剰なサービスであると私は考えます。
においが苦手だという人もいますし、また、呼吸器系の疾患を抱えている人の中には化学的、人工的なにおいは体調を崩してしまう、NGな人もいるのです。
「いいにおいがある場所(居心地が良い)なら人が寄ってくる」
確かにそうかもしれませんが、逆に「そのにおい」がすることでその場所に行き辛いという人もいるのです。
公共機関のサービスは、そういった人でも快適に使うことが出来る、むしろ苦手な人の方に合わせて然るべきなのではないかと私は感じています。
その他の取り組みは納得出来ますが
周囲をガラス張りにした係員のいる「シースルー改札口」などに、香りを室内に拡散させる機器を置く。場所は、渋谷駅や田園調布駅、横浜駅の改札口など17駅、23カ所。
東急は、集中力を高めるグリーンミントや、花粉症の症状を抑えるために使われるレモンユーカリなど12種類の香りを用意。駅ごとに選択して使う。利用者の反応を見て、待合室やトイレなどでの活用も検討する考えだ。
「シースルー改札口」は、お客様に安心を与えることに寄与する(絶えず人の目で監視している)と考えられますし、よい取り組みであるなと納得が出来ます。
しかし、駅ににおいをふりまくのはやはり違っていると考えます。
利用者の反応を見て待合室やトイレなどでの活用も検討する考えだとありますが、むしろこちらから先に施工し、その反応を見てから駅の他の場所へ広げていく、活用を考えるほうが自然なサービス導入の流れだと考えます。
せっかくのいいアイデアなのに「駅構内でやること」が前提、それありきの話となってしまっている感じが否めません。
このサービスに限らず全ての事象、仕事においても急激に変えるのではなく、少しずつアレンジを加えつつ改善していく、PDCAを回しながら考えるべきなのでは?と、考えます。
(これでは成功した失敗したと1か0かの結果にしかならないのではないかと危惧してしまいます。)
余計、過剰なサービスはお客様のためにならない
今回のにおいのサービスに限らず、お客様が求めていないもの、今すぐ必要としないサービスを提供するのは、一見「長い目でみればお客様のため」のように見えますが、それは提供側の勝手な押し付けだと言わざるをえません。
そのお客様には今すぐは必要がないけれど、抱き合わせでサービスを提供する。
仕事上の契約でもよくある話ですよね。
(特に携帯電話の契約でよくある話です。)
余計、過剰なサービスはお客様のためにならないことはもちろん、サービスを提供する側の評判も落とすリスクも抱えることになるという事をしっかり理解しましょう。